御本社御太鼓 奉納50周年記念巡行


2002年9月28日(土)

今日は栗祭り。
普段なら夜に山車が出て、小さい頃はともかく、今となってはあまり縁がない日だ。
しかし今年は、御本社の現在の太鼓(3代目)が奉納されて50周年となったため、その記念の巡行の日となった。
だが、雨のため翌日に持ち越し。

2002年9月29日(日)

今日は朝は曇り。
朝飯を済ませてから出かける準備をする。
半纏を着て、お守りと銀札を首から提げる。
この銀札は、浅草の職人に頼んであつらえたものだ。
表には、浮き彫りで斜めに「番場」と町名を入れ、町名には文字に金を差してある。
その下に銀の浮き彫りで、タテに俺の名前が入っている。
名前文字の間には、斜めに短冊を入れて、それには屋号を入れて貰った。
短冊は金で、屋号は短冊に線彫り。
裏側には金差しで「六社明神」と、4文字を正方形に置いてあり、文字には金を差してある。
その下には、縦に並べて「御本社」と「一之宮」の宮号を、これも浮き彫りで入れてあって、字は銀だ。
そして裏も表も、背景になる部分には墨を入れて貰い、文字が引き立つようにして貰った。
ちょっと高い買い物だったが、まことに格好良い。

神社には10時過ぎに到着すると、まださすがにほとんど人は居ない。
役員は10時半に来るということなので、親父と2人で早めに出て待っていたのだ。
10時半過ぎ頃になると、だんだん人も増えてくる。
人が集まってくるまでの間に、非公式ながら11月3日にまた太鼓を出すという話が出てるというのを聞いた。
昨日の奉賛会で決まったとからしいので、かなり情報としては早いであろう。
年に3度も太鼓が出るのだから最高である。

人が集まってきたので社務所に宝物殿裏のシャッターの鍵と、シャッターのハンドルを借りに行った。
社務所にはハンドルはあったが、鍵は宝物殿にあるという。
宝物殿の拝観日なので、受付にあるのだろう。
宝物殿の受付に行き、鍵を借りた。
そして裏のシャッターを開けて、太鼓の台車を出す。
鳥居をくぐって、宝物殿前にゴロゴロと引いてゆく。
宝物殿の脇の大きなシャッター前に台車をつけ、シャッターを開ける。
入ったところにクレーンがあるので、ここで太鼓を吊って台車に載せかえるのだ。
太鼓は台の下に鉄パイプを入れ、コロにしてクレーンまで運ぶ。
ロープを掛けて、クレーンで台から太鼓をつり上げる。
台を抜き、台車を入れて太鼓を下ろす。
今までよりも遙かに簡単だ。

太鼓を出して、宝物殿前で綱を掛ける。
綱をかけ終わって時計を見ると、まだずいぶんと早い。
12時過ぎに出るので、しばしの休憩となった。

そしていよいよ時間となり、太鼓を拝殿前に入れた。
神官が祝詞をあげて、代表者に合わせて2礼2拍手1礼。
太鼓もお払いをして貰い、いったん随神門まで出たところで叩き初めとなる。
随神門を出たところで太鼓を止める。
俺はそこで太鼓の上にあがり、警固を持った。
そして叩き初め。
番場の責任者が叩き、太鼓長を初めとした太鼓講中や五ヶ町の主だった人間が順繰りに叩く。
頃合いを見て、太鼓は鳥居の下まで進む。鳥居の下で時間を見てしばらく叩き続ける。
鳥居を出た太鼓は、旧甲州街道を西へ向かい、神戸から番場を通って片町へ。
踏切を越えて屋敷分にはいる。
そしてUターンとなるのだが、ココで休憩をとる。
神酒所では樽酒が抜かれており、一杯やりながら一休み。
ここで俺は頼まれごとを引き受けて、一足先に番場公園へ行く。
番場公園でも休憩が入るので、その準備をしに先に移動したのだ。

番場公園について、公園の倉庫から机を出して準備をする。
公園の入り口の柵を抜いて、太鼓が入れるようにする。
すると酒が届いたので、机に酒を並べ、かわきものを用意して、準備を済ませた。
太鼓の音が聞こえてきたので、番場公園から西を見ると、太鼓が片町の公会堂まで来ていた。
片町の公会堂前では囃子が演奏されて、獅子が舞っている。
太鼓の前にもおけどがついており、実に賑やかだ。
そして太鼓は両面打ちをしており、5月のおかえりの時よりも派手なんじゃないかと思うほどだった。
番場に太鼓が入ったとき、叩き手を代わって太鼓を叩く。
そして、番場公園に太鼓が着き、そこで切り返して後ろから番場公園に太鼓を入れる。
落ちついたところで、そこから一膳叩いて、また上にあがった。
上は気持ちがよい。

太鼓は番場公園を出ると欅並木へ行く。
京王線でUターンし、そこで一息入れて時間を調整する。
ここで、女の子も入れ替わり叩いていた。
昔は女が叩くということはなかったことだが、最近はあまり煩く言われない。
これも時代というものだ。
太鼓の上から写真を撮ったりしつつ、雰囲気を楽しんで居ると、時間となり欅並木を神社へと戻る。
大鳥居前でひとしきり叩き、太鼓は大鳥居をくぐる。
随神門は頭を下げねばくぐれない。
そして中雀門をくぐり、拝殿前に戻る。
ここでようやく裏を閉め、表で代わる代わる叩く。
俺も太鼓を降りて、一膳叩いた。
ロープを外して居る間、ずっと叩き続ける。
ロープも外れたので、最後に太鼓長と番場の自治会連合会長が叩いて終わり。
その後、挨拶があり、十締めで締めた。
太鼓を宝物殿に入れて、最後に皆で祝杯を挙げる。
そして流れ解散。


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