大国魂神社-くらやみ祭り- 祭り好きの隠れ家 用語辞典 た行


 
ここでは主に府中でのみ通用(筆者の周りだけ?)する用語用法と、多摩の方言について解説してあります。また、地名等に関してはその地域の歴史等についても解説をしています。
 
あ行 か行 さ行 た行 な行
は行 ま行 や行 ら行 わ行

太鼓(たいこ)・太皷(たいこ) 
打楽器の名称である。ただし、祭り期間中は普通に「太皷」というと、神輿の先払いを勤める大太皷を指すことが多い。太皷は宮ごとに違いがあるが、主に太皷講中や愛皷会という組織で管理され、その叩き方などにも作法がある。
昔は、各太鼓がそれぞれ拝殿に収められており、お祭りの際にそれを出し入れしたらしい。6日の朝に御本社の太鼓を仕舞おうとしたところ、小人数でやっていたためか、拝殿から転がり落としてしまったことがあるとか。
 
また、大太鼓以外で、囃子に使う「太鼓」があるが、この場合は大太鼓を「大管」(おおかん)、締太鼓の高音側を「頭」(かしら)、低音側を「尻」(しり)と呼ぶ(府中囃子目黒流の場合)
太皷講中(たいここうじゅう) 
大国魂神社の大太皷を受け持つ集団。武蔵の国の広範囲にわたって人が集まってくる。なお、近年では宮によっては愛好会等に変化している場合がある。
太皷長(たいこちょう) 
各宮の大太皷の総責任者。
大祭委員(たいさいいいん) 
例大祭の運営の中心となる委員。各町内の役員でも上位の者(お爺さんともいう)や、奉賛会の上位の者(やはりお爺さんである)がこれに加 わる。明灰色の半纏で、襟は大祭委員と染め抜かれ、背中には菊の御門の中心に國魂の文字が入った図が染め抜かれる。実はこの歴史は新しく、昭和も戦後に なってからのもので、それ以前の運営は四ヶ町による会議を中心に行っていたらしい。
高張(たかはり)・高張提灯(たかはりちょうちん) 
軒くらいの高さに掲げる、周囲を照らし、目印とするための提灯。山車には各町名を入れた物が一対取り付けられる。 また、各神輿には、宮名を入れた物が一対付く。そのほか会所等にも「××町会所」「××青年会所」といった物が取り付けられる。
山車(だし) 
神社の祭礼のときに引く、種々の飾り物をつけた屋台。この上で、囃子が演奏される。
山車の語源は、その中心に据えた鉾先に、編み残しの竹を垂らした籠をつけて、これを「出し」呼んだもの。
府中ではすべて山車と呼ぶが、山車と屋台は区別され、府中型のものは一般的には屋台と称されるようである。
府中の山車は青梅や所沢、川越等と違い、山車の前面がすべて踊りの舞台とすることができる。これは他所の場合、締太鼓を山車前面の高覧に据えるため、必然的に踊りのスペースが短くなるのであるが、府中の場合は締め太鼓を演奏するスペースを後ろよりにとることで、3人〜4人くらいまでであれば踊りを披露できる。 また、他所では立って演奏することが多い大管についても、府中では座って演奏するのが特徴である。
山車小屋(だしごや) 
山車の車庫。
山車の改修や新調があった後、初めて山車小屋に入れるとき、山車小屋に入りきらなくなったりする・・・・こんなことは実はけっこうあるらしい。
たたっこす・たたっこわす 
「叩き壊す」の意。

用例:「彼奴が、たたっこしちまったんだよぅ!」(彼奴が、叩き壊しちゃったんだよ)「いい加減にしねぇと、たたっこしちまうぞっ!」(いい加減にしないと、叩き壊すぞ!)

類義語:ぼっこす

足袋(たび) 
足の防寒などのために履く履物。草履や雪駄などを履くために、足の親指と人差し指の間が分かれている。
普通は靴下と同様にこの上から外履きを履くが、表で土足として履くための地下足袋というものもある。
ここ数年前からこの地下足袋には、お祭り用の品として、底の部分がジョギングシューズ状になったものが見られるようになった。
これを通称「JOG足袋」という。元はだんじり祭りなどで走るために作られたもののようだ。
馬鹿げているようだが逸品である。この調子でハイテク化が進むと、来年あたりにはナイキやコンバースが進出してくることも予想されるので注目する価値がある。
・・・・かもしれない。
冗談はさておき、現在この「JOG足袋」にはかかとにエアが入った「エアJOG足袋」というものも存在するほどで、一昔前の地下足袋の辛さはだいぶ軽減されている。ただし、この「エアJOG」は足元がフワフワし過ぎ、太鼓の上に乗るときはお勧めできない。
筆者は某所で販売の「だんじり足袋(エアなしタイプ)」にソルボセインの中敷を組み合わせて使用中。 この組み合わせは、上乗りする人でも滑りにくくて安心である。
だんべぇ・だべ・だべぇ・だよ 
通常の会話の語尾につける。また、多摩では語尾が上がる傾向にある。また、「だべよ」等と使うこともある。このとき、実際には「××だべよぉ〜ぉ?」といった感じで聞こえる。「だんべ」も、「××だぁんべ」という風に使うこともあり、これらを使いこなせれば一人前。 用例:「メシにでも行ったんだんべ。」(食事にでも行ったのでしょう)「おめぇが言ったんだべよ?」(あなたが言ったのでしょう?)
秩父神社(ちちぶじんじゃ) 
四之宮の神社。国弊小社。埼玉県秩父市鎮座。
秩父夜祭りで有名。
詳細はこちら
六所巡り 四之宮・五之宮編
ちっとんべぇ・ちぃとんべぇ・ちっと 
「ちょっと」「すこし」の意。「ちったぁ」は「少しくらい」「ちょっとは」。「ちっとんべぇ」だと「少しだけ」といった感じか。

用例:「ちったぁ勉強したらよ?」(少しは勉強した方が、良いんじゃないですか?)「ちっと、それを分けてくれぃ」(すこしで良いですから、それを 分けていただけませんか?)等。「もう一杯どうよ?」(もう一杯いかがですか?)に対して、「じゃ、ちっとんべぇで。」(少しだけお願いします)などと使 う。

地名(ちめい)
府中市内の旧来の地名を以下に挙げる。町名改正の時点を基本とす。
 
府中駅(府中町)
滝之下 是政下 八幡下 是政北裏 是政前 天神下 矢崎 東第六天 芝間
並木 御殿下 高倉下 下市川 西第六天 分梅 市川 高倉 番場南裏
番場南側 本町西側 神門南側 六所口 宮東 八幡宿南 八幡 滝之上 谷戸
万蔵庵 小人見 三本木 八幡宿北 新宿北 桶久保 稲荷木 蛇久保 馬場先
馬場東 馬場西 馬場跡 神門北側 番場裏 小久保口 木刈道 雨久保 北番場裏
番場北側 南浦 陣街道 横街道南 木刈道末 天神道 一本木 貫井前 国分寺前
横街道北 川越道 人見 車返 芝間前 第六天 東原 栲掛場 横街道 武蔵野
 
※東京府市区町村便覧 東京地方改良協会 昭和14年等により補充
以降の11の字に関しては、町名地番改正時にはこれらの地番のついたものは1番もない。
大規模施設の敷地内に入っていたため消滅したと思われるものや、他村の飛び地であったものが整理等で府中町に組み込まれ、その後消滅したと思われるものある。
 
二十一社 是政高田 中耕地 西耕地 松原 中道末 亀里 雑田 矢崎西
五大力 関野原
 
押立村
宮ノ後 宮ノ前 又角海道 沢田通 笹目久保 おヽゐ山(おおい山)
銘ヶ島 植木島
上関 中関 下関 天神上 天神下 稲荷島
 
車返村
稲荷 諏訪 八幡 西通 西畠 東畠
 
人見村
明ヶ代 下の関 中の関 上の関 吹上 稲荷台 浅間台 二本松 吹廻
風巻 吹出し
 
上染屋村
鶴代 亀沢 竜ヶ島 八幡台 紅葉ヶ岡 尾原
 
下染屋村
西耕地 東耕地 神明台 北の原 向台 松原
 
常久村
川間 株木 榎下 柳島 名木 西森 千貫塚 藤野 蛇久保
茨山 笈留 柳原
 
小田分村
前田 溝合 竹ノ台 大堀下 小野原 春日野 前島
 
是政村
神尺 高田 北耕地 中耕地 巻(つるまき は鶴の旧字) 村中 亀里
西耕地 雑田 松原 関の原 関の原東 森下 蛇窪前 蛇窪台(蛇久保台)
横街道北 おヽゐ山(おおい山) 川原
 
本宿村
小野宮 壱里塚 蕨島 北新田 南新田 南原 掘込 松原 割間
西原 はけの下 武蔵野
 
中河原村
川原田 間の田 御嶽森 堤外 馬場島 元屋敷
 
四ツ谷村
中通 北通 南通 中川原 三屋前 大道南 大道北 天王
中雀門(ちゅうじゃくもん) 
大国魂神社の大鳥居をくぐり、参道を行くと二つ目の門。拝殿手前にある赤い色の門。
五月五日のおいでの際には、この中に入れるのは白烏帽子をかぶったものか、大祭委員などの役の者に限定される。いかにして中に入り込むか、みんなが頭を使う。
現在は白い烏帽子で入門の資格を見分けるが、古い時代にはこのようなこともせず、出入りは自由であった。昭和50年代の初めに、宮出し時の混乱を避けるための処置として行われるようになった。
提灯(ちょうちん) 
いわゆる提灯のこと。種類は「手丸提灯」「高張提灯」「警固提灯」等がある。
提灯調べ(ちょうちんしらべ) 
町内によって違うが、だいたい3月頃行われる、お祭り前の準備。提灯の数を調べ、壊れている物や無くなった物を、提灯屋に発注する。
ちんぼ 
「ちんちん」「ちんこ」「ちんぽ」「陰茎」「男性器」の意。

「この寒さでちんぼが、えらちっちゃくなってらぁよ。」(とても寒いので、陰茎がとても縮んでいます)

坪之宮(つぼのみや) 
鹿島坂の下、下河原緑道沿いにある小さなお宮。例大祭の際、古くは国造がお参りをした。今は神官が代参という形で挨拶に行く。これを坪之宮奉幣という。小さくとも由緒のあるお宮。
初代の国造が祀られているとのこと。
坪之宮警固(つぼのみやけいご) 
坪之宮奉幣に際して、番場から何人か人が出る。この際に大警固がつくのだが「大国魂神社」の警固を持ち、行列を先導する。坪之宮の役は”昔の”青年が担当する。平たく言えば年寄衆ともいう。
坪之宮取締(つぼのみやとりしまり) 
坪之宮行列に参加する役員。主に”昔の”青年が担当している。
手甲(てっこう) 
武装や旅支度などで、手を守るための布や革で出来た保護具。
手丸(てまる)・手丸提灯(てまるちょうちん) 
手で持つ、弓のついた丸形の提灯。役によって色があり、総代は「赤丸」(あかまる)と呼ばれる赤色に塗られた物で、大祭委員クラスだと全 面が赤であり、各町内の総代クラスだと白い線がはいる。役員は白地に赤い線が入った物。一番下の物は、白無地である。また、各役名がこれにも入り、「×× 総代」「××取締」と正面に縦書きされる。
天狐(てんこ) 
囃子に合わせて舞う役の1つ。白い狐。
大変に神通力があるくらいの高い狐とされる。
東京○力のキャラクター「デンコ」とは違う。
また、太った人が踊ると「豚孤(トンコ)」と呼ばれてしまう。
さらに、女の子などがなよなよと踊ると「ネコ」に見える場合もあるが、けっして鰹節などを与えてはいけません。
天王様(てんのうさま) 
八雲神社の項を参照。
天棒(てんぼう) 
神輿の担ぎ棒。
十締め(とじめ・とうじめ) 
手締めの方法。「シャンシャンシャン・シャンシャンシャン・シャンシャンシャン・シャン」の10回で締める。
ちなみに、青梅ではこれを青梅締めと呼ぶらしい。
とっかかる 
「取り掛かる」の意
とっぱずす 
「取り外す」の意
とっぱずれ 
「外れ」の意。「とっ」とつける事で言葉を強調している。
取締(とりしまり) 
提灯を持つ役員。取締り格は、手丸提灯に赤い波線が入っており、「御本社取締」「番場取締」などの役職の文字が正面にはいる。
豚汁(とんじる) 
6日の朝、番場会所で出す豚汁は旨いです。

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