大国魂神社-くらやみ祭り- 祭り好きの隠れ家 用語辞典 や行


 
ここでは主に府中でのみ通用(筆者の周りだけ?)する用語用法と、多摩の方言について解説してあります。また、地名等に関してはその地域の歴史等についても解説をしています。
 
あ行 か行 さ行 た行 な行
は行 ま行 や行 ら行 わ行

役太鼓(やくだいこ) 
御先払太鼓と御霊宮御先払太鼓は、特に役太鼓とされている。
これは、古い時代先払いを勤める太鼓は、この二張りだけであったためと思われる
役白丁(やくはくちょう)・やくばく 
白丁の項を参照。「やくばく」とは役白丁(やくはくちょう)の略語。
八雲神社(やぐもじんじゃ) 
東京都府中市。分梅の部落の鎮守。素戔嗚尊を祀る。
この神社は天王様とも呼ばれ、元は牛頭天王を祀っていたものであろう。牛頭天王は素戔嗚尊と同神とされ、牛頭天王を祀る宮は神仏分離の際に八雲神社や八坂神社と名を変えている。
牛頭天王は厄病の神様で、疫病除けの祇園会は京都の八坂神社をはじめとして、7月中に行われる。ここも類に漏れず7月の例祭である。
屋敷分(やしきぶん) 
府中市片町の西。現在の美好町のあたり。江戸期には屋敷分村。浅間神社を村落の鎮守とする。明治時代廃村届けを出し、希望により府中町(当時は府中駅)と合併した。
当初、大国魂神社例大祭には講中として、客分扱いで参加していた。後の昭和53年に御本社神輿の分担町に迎え入れられた。
矢崎(やざき)・矢崎町(やざきちょう) 
本町の小名に挙がる部落で、矢崎熊野神社が本来の部落鎮守であろうと思われるが、すでに祭祀は絶えているという。
やっかむ 
「ねたむ」の意。

用例:「あらぁ、やっかみ半分だいなぁ。」(あれは、半分は妬んでのことですよね。)

やっこい・やらかい 
「やわらかい」の意。多摩以外でも通じる場所はある模様。

用例:「この肉は、ずいぶんとやっこいねぇ」(このお肉は、とっても柔らかいですね)

やっとこさ 
「やっと」「ようやく」の意。

用例:「やっとこさ、この重てぇのを運んできただ。」(ようやく、この重たいものを運んできました。)

やっちゃっちゃぁ 
「〜してしまっては」の意。

「 そんな風に、やっちゃっちゃぁダメよ。」(そんな風にしてしまっては、駄目ですよ)

柳原(やなぎはら) 
府中市東部に位置する現在の小柳町の一部。小柳の地名は小田分と柳原の頭の字を取ってつけられた。
ゆすぶる 
「ゆらす」の意。
ゆんべ 
「昨夜」「ゆうべ」の意。

用例:「ゆんべは、くたぁびれたからよぉ。」(昨夜はとっても疲れたからね)

ようかぞ 
八日憎(ようかぞう)が元の意と思われる。12月8日にひとつ目小僧がやってきてその家の人々の悪い行状を調べ、帳面に記してゆくという。そしてその帳面が重くて持って帰れないほどになるので、一つ目小僧は道祖神に帳面を預けてゆき、2月8日にとりに来るという言い伝えがある。この言い伝えを元にした行事を「ようかぞ」という。
この行事は、一つ目小僧が来ないように、家の軒に目籠をつるすというもので、これは一つ目小僧は目を怖がるからだという。古くから目には魔よけの効力があると信じられていた。このことから、魔よけとして、一つ目小僧を追い払うために目がたくさんある目籠をつるすようになったようだ。
この目籠をつるすというのは通常12月8日に行われるようだが、くじ之宮の項で説明したように、2月8日のくじの宮のお祭りにも、ようかぞの目籠をつるす行事を取り入れたと思われる風習があった様だ。
これは2月8日が一つ目小僧が再度来る日と重なるからであろう。くじの宮のお祭りに立てる幟竿の先端に目のある籠状の玉を取り付けることをしていたという。
推測ではあるが、ようかぞの一つ目小僧は重くなった帳面を道祖神に預ける。小正月にはどんど焼きという、わらで作った山を燃やす行事が行われるのだが、こうすると道祖神は、2月8日に一つ目小僧が帳面を取りにきたときに、近所で火事があって帳面が焼けたと答えるとされている。
府中でも押立などは今でもこのようなどんど焼きの風習があるが、家の増えた町場で行えるような行事ではない。特に、昔の消防のしっかりしていない時代の町場では難しいであろう。
なので、どんど焼きをやらない代わりに、また2月8日にも籠を用意して一つ目小僧を追い払おうとしたのではなかろうかと筆者は推察する。
よかない・よかねぇ 
「良くない」の意。
よかべぇ・よかんべ 
「良い」「良いだろう」の意。多摩以外でも通じる場所はある模様。
よっぴいて 
「夜通し」の意。
四谷・四谷村(よつや・よつやむら) 
府中市西部の部落。4軒の家が集まった集落だったため四屋と呼ばれ、転じて四谷になったという。
三社宮神明社を鎮守として祀る。
四之宮(よのみや) 
1)四之宮神輿 昭和9年に製作された。本町下組が分担。分梅などが四之宮講中として加わる。
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六所巡り 四之宮・五之宮編
秩父神社の祭礼はこちらで
2)武蔵総社四之宮。秩父市に鎮座する秩父神社。
詳細はこちら
六所巡り 四之宮・五之宮編
四之宮で思い出したが・・・。昔、本町にたいそうな祭り好きがいたという話しで、そのお祭りが好きな人の家に役人が来て「戸主(こしゅ)はどこだ?」と聞いたという。
そのとき、その人は「輿(こし)は四之宮だ」と答えたらしい。
聞き間違えも困るが、年中お祭りのことを考えてるとこうなる。よい見本といえる。
追記 読者の方の情報で、「輿は四之宮です、たまにゃ〜御霊も担ぎます」と答えたという説もある。
よんど 
「よほど」「どうにも」「どうしようも」の意。

用例:「よんどしょがなきゃ、隣から借りちめぇよ」(どうにもしようがないなら、隣から借りてしまいなさい。)

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